京都の地下水 京都水盆の秘密!なぜ京都の水は美味しいの?
皆さんこんにちは。
広報のFです。
よろしくお願い致します。
イヤ~、暑い!!
もうすっかり初夏ですね。
冷たい飲み物が美味しい季節がやってきました。
飲み物といえば京都の水は、美味しくて口当たりも軽く、まろやかでのどごしも柔らかいと評判ですよね。
それもそのはず、京都の周りは美しい山々に囲まれており、その山に降り注いだ雨水が、西は亀岡・福知山方面から、北は美山・京北方面から、東は比叡山や琵琶湖方面から、河川となり京都市内に流れ込みます。
そして、京都を通り、南の大阪方面に流れて行きます。
その琵琶湖などの水を【蹴上】【松ヶ崎】【新山科】の三箇所の浄水場で浄水処理をし、京都市内で生活用水として活用しております。
また上水道だけでなく、山に降り注いだ雨水が地下に染み込み、京都の水瓶に溜まります。
京都の町の下に琵琶湖に匹敵する水瓶があるのは皆さんも もうご存知ですよね。
え!?
知らなかったですと?
少しだけ説明しますと、山々に降り注いだ雨水は、長い年月を掛け地面に浸透濾過。
その濾過された水が京都の地下水として(総量211億㎥)になり流動しています。
その水量たるや、前述の通り琵琶湖水の8割近くにもなるそうです。
凄い量の水量泥水の上に硬い岩盤載っていて、その上に1200年の都が載っかっているようなもん。
なんだか、映画アメリのあのスイーツ≪クレームブリュレ≫のうような感じですかね。
ちなみに、正式にはクレームブリュレと言うのが正解らしく、クリームブリュレは誤りらしいですよ。
クリームは英語、クレームはフランス語、ブリュレはフランス語なので、クレームブリュレがフランス映画なので正解かと。
その京都の地下水が自噴する場所が、京都南方の石清水八幡宮(八幡市)と天王山(大山崎町)の間、地下30m。
丁度、鴨川と桂川と木津川が合流し、淀川となるあたり。
この場所に、豊富な地下水が湧き出ている事と、秀吉が大山崎の合戦のおり建てた日本最古の茶室【待庵(たいあん)】があったり、サントリーの工場があったり、大阪府の中で唯一名水百選に選ばれた水無瀬神宮の『離宮の水』があるのもこの地です。
『やっぱりここだよね!』って感じですよね。
余談ですが、この地(山崎町)の蛇口からでる水は、以前は、90%地下水+10%水道だそうです。
うらやましいですよね。
*2017年6月1日時点の最新情報で、現在の山崎町は地下水を上水に使用していないそうです。
しかし、ミネラル分(カルシウムなど)を含む水の為、蛇口に白い精分が固まりやすく、蛇口など水回りの修理頻度があがってしまうのが難点だったそうです。
そういえば、筆者も社内で加湿器用に、近所の地下水(鳥せい本店横の井戸水)を使用したところ、吹き出し口に石灰質のような白い物が塊付着し取れずに往生しました。
伏見の御香宮神社境内にある湧き水(御香水)や、伏見の酒蔵などにある井戸水は、上記のような清水で、大きなペットボトルで汲みにくる方も、よく見かけます。
京都の人々は、そのため込まれた地下水を汲み上げ、生活用水として使って来ましたが、その水の恩恵と共に生活の大変さもあるのですが、それはまた違うブログにて触れていますので、良かったらご覧下さい。
ではなぜ、京都の水が美味しくて口当たりがまろやかなのか。
水には、軟水と硬水があり、1リットルあたりのマグネシウムとカルシウムの含有量で区別されます。
軟水:0~60mg/l(0~100mg/l)⇒口当たりがなめらかで癖が少ない。
中硬水:60~120mg/l(101~300mg/l)⇒軟水よりは癖あり。
硬水:120mg/l(300mg/l以上)~⇒癖があるが、その分ミネラルを同時に補給できる。
*前述 WHOによる分類(一般的な分類)
ほんの数ミリグラムの違いで、これほど口当たりなどに差がありそれにこだわる人間って、ある意味贅沢ですね。
しかし水が無いと生きていけませんし(人間だけじゃないけどね)、体温調節にも水分は必要不可欠。
この時期、朝晩は寒く、日中は暑いなんて日もありますが、水分をしっかりとれば、体の発熱量や発汗量が増えますので、体調管理にも良いそうですよ。
どこぞの芸能人の健康法に一日に何リットルも水を飲むというものがあった気がしますが、これも出来る人は良いかもしれませんね。
でも、日本全国を見ても埼玉・千葉・熊本・沖縄を除き、大きくマグネシウムとカルシウムの含有量は変わりません。
よく環境になじめない事を『水が合わない』と言いますが、日本全体でみると大きく違わないような気もします。
本来、日本人が飲みやすく美味しいと感じる硬度は約40~60mg/lだそうです。
主要な都市でも
東京 65.3mg/l
愛知 26.4mg/l
大阪 44.0mg/l
福岡 60.8mg/l
逆に、自然豊かで清流や農業の盛んな地域でも、上記の約40~60mg/lの範囲内だとか。
目を見張るほどの違いは、なさそうに思いますが、では、何が違うのでしょうかね。
やはりそこは、実際に京都に来て、伏見に湧き出す井戸水や、水無瀬神宮の離宮の水などを飲んでお確かめ下さい(あ、逃げた!!)