2013年07月02日 ニュースブログかるた全般花札

皆さんこんにちは。

広報の藤澤です。

よろしくお願い致します。

 

暑い京都の夏がやってきました。

7月に入り、祇園祭の季節です。

 

しかし、鴨川べりをサイクリングしたり、貴船まで足を運ぶと風が心地よく、京都の夏ならではの蒸し暑さも幾分か過ごし易く感じられます。

大自然でもなく、都会でもない京都でしか味わえない「風情」のある暑さと涼しさを体感してみてください。

 

さてさて、大石天狗堂と言えば江戸時代から続く花札のお店ですが、これまでブログで花札の事はあまり触れていませんでした。

そこで、これからは囲碁・将棋の様に、シリーズとして不定期にアップしていきたいと思います。

よろしくお願いいたします。

 

しかし遊び方や札の説明は、皆さんもご存知かと思いますので、大石としては、『大石天狗堂ならでは』の内容にしていきたいと思っております。

 

第一弾として取り上げるのは、『杜若に八つ橋』の札です。

 

花札は、1月から12月までを、月ごとに4枚ずつ花で表されています。

その月の高得点札には、特徴のある絵柄が描かれています。

 

この高得点札の中の五月の札は『菖蒲(しょうぶ・あやめ)と八つ橋』と呼ぶ方もいますが、大石天狗堂は(杜若(かきつばた)に八つ橋)としています。

 

それには三つの理由があります。

理由1【品種】

(菖蒲と八つ橋)ではない理由の一つ目が菖蒲は川べりには咲かないという事です。

菖蒲は(アヤメ)と(ショウブ)と二通りの呼び方が出来ますが、音読みか訓読みかの違いや、本来二種類の植物が存在し、混同されています。

(アヤメ)キジカクシ目アヤメ科アヤメ属アヤメ種/湿地ではなく山野に生える事が多い。

(ショウブ)ショウブ目ショウブ科ショウブ属ショウブ種/池や川べりなどの湿地に咲き、端午の節句などに使うことで知られますが、花は緑かかった黄色

(カキツバタ)キジカクシ目アヤメ科アヤメ属カキツバタ種の多年草/湿地に群生する

 

ショウブも湿地を好む品種ですが、アヤメやカキツバタとはまったく別の植物なんです。

川べりには咲くが、花札の絵柄とは似ていないのです。

 

つまり、【菖蒲】と同じ漢字を書きますが、実際の植物は別の品種の(あやめ)(しょうぶ)があると言う事ですね。

そしてあやめの花は、カキツバタに似ているが、川べりには咲かないという事です。

 

理由2【尾形光琳の作品にカキツバタが】

尾形光琳の代表作にカキツバタが。

花札の絵柄は、江戸時代の琳派の描いた特徴があると言われ、もしそうなら琳派で有名な光琳の代表作を、取り入れていてもおかしくないと思います。

 

 

hokusai

 

そして一番の理由になると思います。

理由3【花札の5月札の定説がこれ】

カキツバタと言えば能の演目にもなっている『伊勢物語』第九段東下りに出てくる『三河国八橋』が、花札の絵の元として有名なのです。

 

この演目は愛知県碧海郡海郡知立町八橋(現在の愛知県知立市八橋町)という処が舞台で、昔 在原業平(百人一首の歌人の一人)が、「かきつばた」の5文字を使い

「からこ(ご)ろも きつつなれにし つましあれ はるばるきぬる たびをしぞおもふ」と詠んだ。

それによって、草木ながらも成仏できたと杜若の精(シテ)が旅の僧(ワキ)に伝えるという内容である。

 

今でも、知立市八橋町寺内にある、無量寿寺敷地内のかきつばた園が杜若の名勝地として有名です。

 

これは、 葛飾北斎も『三河の八つ橋』を題材に想像で浮世絵にしています。

(この八橋は平安時代中期に無くなり、無量寿寺杜若園が出来たのは1812年の江戸時代で、北斎の時代にはすでに無かったのです。)

 

その為、花札の五月の高得点札は『菖蒲と八つ橋』ではなく、『杜若に八つ橋』と当店は考えます。

 

しかし、カキツバタとアヤメは、どちらもアヤメ科アヤメ属で見た目もよく似ています。

カキツバタの絵柄をアヤメに見間違えたのも無理はありません。

 

また、江戸時代(武士の時代)に使われていた花札の『カキツバタ』を、ショウブ(菖蒲=勝負)とかけて本来絵柄に使われている花ではなく、験を担いだ名前を採用した可能性もおおいにあります。

(賭博も勝負事の世界、験担ぎした可能性も)

 

【何れ(が)菖蒲か杜若(いずれ(が)アヤメかカキツバタ)】の故事通り、どちらも優劣がつけられないほど美しい花です。

 

花札の五月札、あなたは『菖蒲』か『杜若』のどちらに見えますか?

 

花札で遊んで確かめてみて下さい。

kakitubata

 

 

 

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シリーズ一覧

花札の謎シリーズ!5月札『杜若に八つ橋』(2013.7.2)

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