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京都大石天狗堂 ニュースブログ

花札の謎シリーズ 12月札『桐に鳳凰』

カテゴリ: 花札 2013.11.25 6:29 pm

皆さんこんにちは。大石天狗堂の広報Fです。

 

冷たい木枯らしが吹き、陽が傾くのが早くなってきて、すっかり秋の京都らしくなってきました。

体調などお気をつけて、お過ごし下さい。

 

さてさて、早速恒例の『花札の謎シリーズ』始めます。

今回は、花札の12月札【桐に鳳凰】です。

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では、なぜ冬に花が咲かないのに桐の札が12月札に入っているのでしょうか。

12月の札が桐になった理由として、もっともよく言われているのは

『これっきりから取って、桐を最後にした』です。

 

『え、本当に?』と言いたくなる理由です。

 

そもそも桐とは、どのような植物なのでしょうか。

 

桐は、国内で採取出来る木としては最も軽い木で、湿気を通さず割れや狂いが少ない木として、古くから珍重されてきました。

 

また桐は、成長が非常に早い植物なので昔の人は、女の子が生まれると桐を庭に植え、その子が結婚する時にその桐で箪笥を作り嫁入り道具にするという風習がありました。

 

さらに桐は発火しづらく虫を寄せ付けないという特徴から、着物や帯などの大切な衣類をしまう家具は勿論、骨董品や書簡、金庫の材料などに使われていました。

今でも和文具など、筆や数珠や【かるた】も桐の箱に入っていることが多いです。

桐箱に入っているだけで、高級感がアップしますよね。

 

こういった現実的に優れた木だったから特別視されてきたのですが、

それだけではありません。

桐が特別視された理由は、歴史的な意味合いもあります。

そもそも中国で桐とは、すべての鳥類の始祖:伝説の霊鳥【鳳凰】が止まる木として、神聖な植物とされてきました。

*中国の伝説(伝承)りっぱな王(天子)が即位する時、瑞兆(吉兆)である鳳凰があらわれるとされ、この事が日本に伝わり、天皇に相応しい意匠として

菊花紋より昔から宮家でも使われ続けてきました。

 

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菊についでもっとも高貴な花(植物)とされ、宮家の副紋として古くから使われていたものを、政治を任せた武家の者(その一族、団体)に褒美の一つとして下賜したようです。

 

この頃の宮家に実権は殆どなかったようで、朝廷の正統性だけが武器でした。

その為、由緒正しき血筋の家門(姓)や、位の高い官位を与えて朝廷の威信(生活)を保っていたようです。

その一つに、宮家の副紋である『五七桐花紋』を下賜するという名誉もありました。

武家の世界で褒美に【禄(米)】や【金、銀】【領地(城)】【高価な茶器や名馬】などを家来に与えることと同じような意味、いやそれ以上の政治的効果のある褒美でした。

 

貰った側は、この桐の家紋を使用する事で、他者に『宮家に認められている。どうだい凄いだろう!!』というアピールになったのでしょう。

当然、身分の低い家柄の者からは、喉から手が出るほどの憧れの意匠だったのでしょう。

 

この『桐の家紋』の使用許可を得ていたのは、

足利尊氏

織田信長

豊臣秀吉(正確には太閤桐といい、同じではない)

徳川家康(隠居後に個人で使用。徳川家は葵紋)など多くの有力大名や武家、さらには

千利休(利休桐)

尾形光琳(光琳桐)などが使用していました。

 

現在では、日本国政府の国章として使用されているのは、みなさんご存じですよね。

 

こんな恐れ多い、高貴な意匠の五七桐と、花札の12月札はよく似ています。

というより『桐鳳凰紋』と『花札12月の光札』がそっくりです。

元々は同じ意匠を参考に【少し変えて】出来たのではないでしょうか。

 

この少し変えているという所が、花札らしいですよね。

 

前述にもありましたが、12月の札が桐になった理由として、よく言われるのが『これっきりから取った』とあります。

 

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しかし今までの『花札の謎シリーズ』で紹介してきた様に、花札には深い意味や手の込んだ思惑が込められていました。

 

12月札もそういった深い歴史があるのではと筆者は感じました。

 

例えば、高貴な意匠を使い花札に箔をつけて売上げアップを図っただとか(すご~く、かるた屋的発想)、

 

もっとシンプルに花札の色々な絵の集大成の締めに中国の故事にならった

高貴な意匠を盛り込んだ(でもさらに上の菊の10月札があるので、どうだろう…)

 

または、役人の検閲をのがれる為に入れたのではないでしょうか。

役人【お、それはカルタだな!ひっ捕らえて牢屋にッ…!!!!

 むむ!!!、そ、それは、桐の御紋ではないか!!!

ク、クソ-!宮家が相手では手が出せぬ!! 悔しー!!!!】とか言ってたりして。

 

または、幕府の圧政や身分差別などに対して押し込められた庶民の不満のはけ口が、権力者の渇望する『五七桐』『五三桐』を無断使用&マネをして

【無言の抵抗】【憂さ晴らし】をしていたなどなど、想像は膨らみますよね。

 

身分の高い物を賭け事に使う。

そうりゃ、役人カンカンになるわな。

 

お粗末!

 

 

シリーズ一覧

 

花札の謎シリーズ 5月札!!『杜若に八つ橋』(2013.7.2)

 

花札の謎シリーズ 7月札『萩に猪』(2013.7.12)

 

花札の謎シリーズ 赤短『あかよろし?』(2013.8.13)

 

花札の謎シリーズ 9月札『菊に盃』(2013.9.6)

 

花札の謎シリーズ 10月札『鹿に紅葉』(2013.10.13)

 

花札の謎シリーズ 11月札『柳に小野道風』(2013.10.26)

 

花札の謎シリーズ 『表菅原』(2013.11.20)

 

花札の謎シリーズ 12月札!!『桐に鳳凰』(2013.11.25)

 

花札の謎シリーズ 1月札!!『松に鶴』(2014.8.12)

 

花札の謎シリーズ 3月札『桜に幕』前篇(2014.8.19)

 

花札の謎シリーズ 2月札!!『梅に鶯』(2014.8.29)

 

花札の謎シリーズ 3月札『桜に幕』後篇(2014.12.11)

 

花札の謎シリーズ 『こいこい』って意外とあれなのね(2015.8.28)

 

花札の謎シリーズ4月札『藤に杜鵑』(ホトトギスと読みます)(2016.3.30)

 

花札の謎シリーズ6月札『牡丹に蝶』前篇(2016.5.30)

 

花札の謎シリーズ6月札『牡丹に蝶』後篇(2016.6.3)

 

花札の謎シリーズ8月札『芒に月(山に月)』(2016.9.13)

 

花札の謎シリーズ 『映画サマーウォーズ』に出て来る花札!!(2017.8.18)

 

花札の謎シリーズ 『11月札と12月札は別格!?』(2017.11.18)

 

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花札の謎シリーズ 『表菅原』

カテゴリ: 花札 2013.11.20 4:41 pm

みなさんこんにちは。大石天狗堂の広報Fです。

 

さてさて、さっそく始めます、花札の謎シリーズも今回で6回目。

 

花札には、一枚一枚に点数が決められており、最後にそれぞれプレーヤーの手札

(手に持っている札)の合計点数で競う遊びです。

 

しかしある特定の組み合わせが揃うと、【出来役】(できやく)【役】(やく)というコンボが

発生します。

 

例えば、「猪鹿蝶」(いのしかちょう)20点(こいこいでは5点)、「五光」(ごこう)100点(こいこいでは15点)、

「青短」(あおたん)40点(こいこいでは6点)など色々あります。

 

この役を誰よりも早く、しかもこっそり集めるのが花札の醍醐味かもしれません。

 

相手がどの役を集めているかを先読みし、自分も手札に同じ役になる札をもっていれば、

相手の揃うのを邪魔したりします。

 

また時には、ハッタリで違う札を集めているふりをして、相手が油断して役になる札を場に

捨ててしまったところに『来たー!!!』と、すかさずそれを取って役を完成させる。

相手は、『くそーっ、騙されたー!!』と悔しがる。

 

この駆け引きや演技力、それを見抜く観察眼など色々なスキルを使って遊ぶところが、

花札の面白さです。

 

この沢山ある『役』の中で、【表菅原】(おもてすがわら)、という役があります。

 

これは、「鶴に松」「梅に鶯」「桜に幕」の三枚で出来る30点の役です。

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元々は、歌舞伎「菅原伝授手習鑑」(すがわらでんじゅてならいかがみ)

松王、梅王、桜丸という三つ子が登場する。

 

「菅原伝授手習鑑」とは、人形浄瑠璃および歌舞伎の演目のひとつ。

 

延享3年(1746年)8月に大坂竹本座にて初演されました。

 

平安時代の菅原道真の失脚事件(昌泰の変)を中心に、道真の周囲の

人々の生き様を描いた演目です。

 

この花札の役は、別名【松梅桜】(まつうめさくら)とも呼ばれ、

この歌舞伎の人気脇役の名前から出来たルールです。

 

今風に言いますと、『赤犬、黄猿、青雉』(累計3億冊売り上げた人気少年漫画ワンピースより)でしょうか。

四光(しこう)の代わりに、四皇(よんこう)というのも面白いですよね。

ワンピースの花札が出来たら、面白いですよね。

 

表があれば裏もあるで、『裏菅原』(うらすがわら)(うらす)という役も存在します。

 

それは『松』『梅』『桜』の各短冊札。

そうです、皆さんご存知の【赤短】です。

 

これは、【こいこい】では赤短、【花合わせ】【馬鹿花】では

、裏菅原(うらすがわら)(うらす)と言います。

 

不思議ですよね。

 

トランプもそうですが、同じ札(カード)を使った遊びでも、ルールが違えば呼び方まで変わる。

人間の思考は凄いと感じます。

 

因みに、【こいこい】は1対1の遊び、【花合わせ】は3人でする遊びです。

 

是非、皆さんも遊んでみて下さい。

 

 

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シリーズ一覧

花札の謎シリーズ 5月札!!『杜若に八つ橋』(2013.7.2)

花札の謎シリーズ 7月札『萩に猪』(2013.7.12)

花札の謎シリーズ 赤短『あかよろし?』(2013.8.13)

花札の謎シリーズ 9月札『菊に盃』(2013.9.6)

花札の謎シリーズ 10月札『鹿に紅葉』(2013.10.13)

花札の謎シリーズ 11月札『柳に小野道風』(2013.10.26)

花札の謎シリーズ 『表菅原』(2013.11.20)

花札の謎シリーズ 12月札!!『桐に鳳凰』(2013.11.25)

花札の謎シリーズ 1月札!!『松に鶴』(2014.8.12)

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花札の謎シリーズ 2月札!!『梅に鶯』(2014.8.29)

花札の謎シリーズ 3月札『桜に幕』後篇(2014.12.11)

花札の謎シリーズ 『こいこい』って意外とあれなのね(2015.8.28)

花札の謎シリーズ4月札『藤に杜鵑』(ホトトギスと読みます)(2016.3.30)

花札の謎シリーズ6月札『牡丹に蝶』前篇(2016.5.30)

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花札の謎シリーズ8月札『芒に月(山に月)』(2016.9.13)

花札の謎シリーズ 『映画サマーウォーズ』に出て来る花札!!(2017.8.18)

花札の謎シリーズ 『11月札と12月札は別格!?』(2017.11.18)

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日本橋三越の洛趣展が終わり…

カテゴリ: 全般 2013.11.20 4:32 pm

先日、終了しました『第64回洛趣展』。

 

昨年は、5月の開催で通年通りの年末開催は、久しぶりでした。

 

お越しになるお客様も、やっと本来の洛趣展の雰囲気が戻ってきたことでしょう。

 

当店も、かるただけでなく囲碁・将棋も店頭に並べるのは、この洛趣展だけですので、

見て下さるお客様も囲碁好き、将棋好きの方々が来られて新鮮です。

 

来年の洛趣展に当店が出店した際は、是非お越しください。

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