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花札の謎シリーズ  1月札『松に鶴』

カテゴリ: 花札 2014.08.12 1:25 pm

皆さんこんにちは。広報のFです。

 

去年から休んでいました『花札の謎』シリーズです。

久しぶりというか、まだすべての札をやっていなっかたのかと言われそうな、のんびりシリーズです。

 

今回は、一月の高得点札【松に鶴】です。

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しかし、鶴が樹にとまった絵が使われていますが、鶴は湿原や平地などに生息する鳥で、樹にとまる事はないそうです。

 

この事から樹にとまっているのは、コウノトリを鶴と見間違えたとの説もあります。

 

『じゃあ花札の1月の札は、松に鶴じゃなく松にコウノトリ?』と考えてしまいそうですが、さにあらん。

 

これは、中国が関係しています。

 

中国で鶴は、鳥類の中で第一の位とされ『一品鳥』という別名もあるほどの高貴な鳥です。

 

鶴の羽根が白い事から、人間の長寿者とかけて、【不老長寿】を表す仙鳥として、中国では亀、松、と並んで好まれる慶事の鳥です。

 

よく『鶴は千年、亀は万年』と言いますが、これも実際、千年も鶴が生きる訳ではなく、この中国の思想から来ています。

 

そして、この一品鳥をテーマに色々な絵が描かれ、芸術作品が生まれました。

 

鶴が波の打ち寄せる岩の上に立つ姿を描いた『一品当朝(いっぽんとうちょう と読みます)』=出世を表し非常にめでたい絵です。

 

白鶴が雲間を優美に飛翔する姿をあらわした『雲中白鶴(うんちゅうはっかく と読みます)』=高潔な人物のたとえで用いられます。

 

高潔とは、俗事に染まらず、私利私欲で物事を判断したりしない事であり、高潔な人とは上記のような事に惑わされない人物です。

(う~ん。俗人の筆者は耳が痛い)

 

そして、花札の『松に鶴』のモチーフになった確率の高い中国の絵『松鶴長春(しょうかくちょうしゅん)』『松鶴遐齢(しょうかくかくれい)』と言われる絵です。

 

これは、二羽の鶴が松の樹にたたずむ姿(一羽の絵もあります)

 

長春とは、長春花(ちょうしゅんか)=庚申薔薇(こうしんばら)の事で、一年のうちに何度も花を付ける常緑樹で、たびたび花が来ることから、人生でもピークが何度も来るような意味で中国でも好まれる樹です。

 

松&鶴&庚申薔薇と、縁起の良い物で揃えた絵画が、中国 そして日本でも好まれたようです。

 

遐齢(かれい とも読む)=長生き、長寿不老の意味です。

 

やはり人間 長く生きると何かしら一芸に長けたり、人より物知りになったりと、良い事が多く楽しみも増えますので、祈願する気持も強くなるのでしょうね。

 

花札の絵柄が、信長・秀吉の時代から明治にかけて色々な経緯から変遷していきました。

 

江戸時代中期から、絵画の世界では模倣の時代が続き、新しいモチーフを探す事も少なくなり、すでに完成されたテーマの物を、自分の作風によって個性を出しながら描く絵師が多かったようです。

 

中国から流入したこれらの新しいモチーフに、日本人は最上の価値を見出し、次々と構図やモチーフの似た絵が生み出されていきました。

 

そのような時代の中で、花札の絵柄にも使われるようになったのではないでしょうか。

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縁起物を好むのは、中国人も日本人も同じだったという事ですね。

 

ですから実際の風景ではないので『松の樹に鶴は止まれないので、おかしな絵』というのは、それこそおかしな評価で、『松鶴遐齢』などの縁起の良い絵を参考に描かれたアートを参考に花札は作られたと考えれば、納得がいきますよね。

 

大聖堂の天井壁画や、建仁寺の龍の襖絵などと同じ『イメージ上の絵』『概念の絵』という事です。

(実際に私はこの目で見たという人がいらっしゃったら、それは大変失礼致しました)

 

上記の事から考えると、1月に花が咲かない松が花札の最初の絵なのは、合点がいきますよね。

 

松の樹も日本では古来縁起の良い樹で、冬でも緑の葉が生い茂る事から、(またまた)『不老長寿』の象徴として愛用されてきました。

 

実用性も高く、可燃性が高い事から一般家庭では、風呂釜の着火剤、陶芸家は窯の燃料に欠かせないと使い、第二次大戦中には、航空機の燃料として検討されたほどです。

 

食品としても重宝され、松の葉の成分を使った飲み物、飴、菓子、健康食品、ワインや紅茶などもあるようです。

 

戦国時代、籠城戦に備え、松の皮や実が食用になるという事で、城の庭に松が植えられました。

 

歴史的にも太古の時代から存在する種で、(生物)でいうと人間より古くから地球上に存在する大先輩の生き物です。

 

こう見ると、松ってすごくありがたい樹だったのですね。

 

『ありがたや、ありがたや~』

 

では次回の『花札の謎シリーズ』は、当然 【梅に鶯】です。

 

どうぞ、お楽しみに~。

 

 

 

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